同じミントなのに名前が違う?ミントの品種を系統別に一覧にしてみた【別名多すぎ問題】

ミント栽培

今年、ベランダで「キューバミント」を育て始めました。本場モヒートに使われる品種と聞いて、初めての品種にワクワクしていたんです。ところが先日、ホームセンターでハーブコーナーを眺めていたところ、衝撃の事実が判明しました。

どうも!無趣味社会人ことたっつーです!!

キューバミント、別名「モヒートミント」。それ、2年前にも育ててました

「初めての品種だ〜」とかウキウキ盛り上がっていたのに、まさかの再会だったなんて。喜んでいたのバカみたいじゃん。てか同じ品種なら名前統一しろよ。

ミントって名前がコロコロ変わるので、こういう「同じ品種なのに別名で売られてて気づかない」事件がめちゃくちゃ起きるんですね。

悔しいので、この機会にミントの品種をちゃんと整理することにしました。ということで、ミントの品種を系統別に一覧でまとめてみました。私以外にこんなにミントに執着している人が世界にいるのだろうか。

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そもそもミントって、なんでこんなに種類があるの?

ミントがやたら種類豊富なのには理由があって、ミントは異なる品種同士が簡単に交雑(こうざつ)してしまうんです。近くに別のミントを植えておくと、勝手に掛け合わさって新しいタイプが生まれる。学名に出てくる「×(バツ)」は、この交雑種であることを表す印です。

たとえば一番ポピュラーなペパーミント(Mentha × piperita)も、実はウォーターミントとスペアミントの交雑から生まれた品種。親がいるんですね、ペパーミントにも。この「交雑しやすさ」のせいで品種が爆発的に増え、名前の管理が追いつかなくなった、というのが種類の多さの正体です。

ミント最大の罠「同じ品種なのに別名が違う問題」

そしてミント初心者が必ずハマるのがこれ。1つの品種に、流通名が2つも3つもあるんですね。

私が引っかかった「キューバミント=モヒートミント」もそうですし、ほかにも例を挙げるとキリがありません。

  • オレンジミント=ベルガモットミント=オーデコロンミント(全部同じ)
  • アップルミント=ウーリーミント=ラウンドリーフミント(全部同じ)
  • 和ハッカ=ジャパニーズミント=ハッカ(全部同じ)

園芸店やネットショップが、それぞれ好きな呼び名で売るので混乱するわけです。おしゃれな名前をつけたもん勝ちみたいなところがある。というわけで、ここからは系統別に整理していきます。学名を見れば「あ、これ同じやつだ」とわかるので、学名もあわせて載せました。

①ペパーミント系

清涼感の代表格。香りが強く、料理にもお茶にもよく使われる王道グループです。

品種名学名・別名特徴
ペパーミントMentha × piperita最もポピュラー。清涼感が強い
ブラックペパーミントM. × piperita ‘Black Peppermint’茎・葉が暗赤紫色
ホワイトペパーミントM. × piperita ‘White Peppermint’緑茎。ブラックより香り穏やか
イングリッシュミントM. × piperita ‘Vulgaris’濃紫の茎と黒みがかった葉の選抜品種
チョコレートミントM. × piperita f. citrata ‘Chocolate’チョコ+ミントの甘い香り
オレンジミント/ベルガモットミント/オーデコロンミントM. × piperita f. citrata柑橘系の甘い香り。全部同一品種
レモンミント(ペパー系)M. × piperita f. citrata ‘Lemon’レモン香のペパーミント変種
イタリアンミント/バジルミントM. × piperita ‘Basil’バジルに似た香り

チョコレートミントは香りが本当にチョコっぽくて、初めて嗅いだとき「お菓子じゃん」と声が出ました。食べられはしませんが。

②スペアミント系

ガムや歯磨き粉でおなじみの香り。メントールが控えめで、料理に使いやすいグループです。

品種名学名・別名特徴
スペアミントMentha spicataガムの香り。メントール少なめ
グリーンミントM. spicata(流通名)スペアミントの別称として流通
クリスピースペアミントM. spicata ‘Crispa’葉が縮れる同種の変種
カーリーミントM. spicata ‘Curly’葉が縮れたスペアミント系
モロッカンミントM. spicata ‘Moroccan’ミントティーの定番。スペアの選抜品種
ナナミント/ナナM. spicata var. nanaモロッカンに近い北アフリカ系

「グリーンミント」という名前で買ったものが、ただのスペアミントだった、というのもあるある。名前で損も得もしてる。

③アップルミント系

葉が丸くてふわふわ、りんごのような優しい香り。見た目もかわいくて育てやすいグループです。

品種名学名・別名特徴
アップルミント/ウーリーミント/ラウンドリーフミントMentha suaveolens丸くふわふわの葉。りんご様の香り。別称多数
パイナップルミント/斑入りアップルミントM. suaveolens ‘Variegata’アップルミントの斑入り品種
エジプシャンミントM. suaveolens subsp. timija大葉でソフトな香り

パイナップルミントは葉のフチが白い斑入りで、観賞用としても普通にかわいいです。

④モヒートミント・イエルバブエナ系

そして今回の主役、私を惑わせた張本人グループ。カクテルのモヒートに使われる系統です。

品種名学名・別名特徴
モヒートミント/キューバミント/イエルバブエナMentha nemorosaキューバ発祥のモヒート用。スペアに似てワイルドな香り
ボールズミントM. × villosaスペア×アップルの交雑種。同じ名で流通することも

ここの分類、めちゃくちゃややこしいです。日本の流通では「モヒートミント=キューバミント=イエルバブエナ」として学名 M. nemorosa で売られることが多いんですが、学術的にはこれを M. × villosa と同じとする見解もあって、両者が混同されています。

さらに「イエルバブエナ(スペイン語で”良いハーブ”)」は地域によってスペアミントやアップルミントを指すこともある総称。もはや個人名というより、あだ名みたいな扱い。私が「初めての品種」と勘違いしたのも、まあ無理はなかったということでしょう。

⑤コーンミント・和ミント系

日本人にはおなじみ、ハッカのグループ。メントール含有率はミント界トップクラスです。

品種名学名・別名特徴
ジャパニーズミント/和ハッカ/ハッカMentha canadensis日本の薄荷。メントール含有率が最高。別名同一
コーンミント/フィールドミントMentha arvensis和ハッカの原種に近い。ほぼ同種扱い
バナナミントM. arvensis ‘Banana’バナナに似た甘い香り

和ハッカはとにかくスースーします。ハッカ油でおなじみのアレ。夏に嗅ぐと一瞬で涼しくなった気になれる、コスパのいいやつ。

⑥ウォーターミント系

その名の通り湿った場所を好む系統。ペパーミントの親にあたる由緒正しいグループです。

品種名学名・別名特徴
ウォーターミントMentha aquatica湿地性。ペパーミントの親
レモンウォーターミントM. aquatica ‘Lemon’柑橘香のウォーターミント

⑦スコッチミント系

スペアミントとコーンミントの交雑から生まれた系統。斑入りでショウガ香のものもあります。

品種名学名・別名特徴
スコッチスペアミントMentha × gracilisスペア×コーンミントの交雑
ジンジャーミントM. × gracilis ‘Variegata’スコッチの斑入り。ショウガ様の香り

⑧ペニーロイヤル系

香りより「実用性」で選ばれる系統。地面を這うように広がり、防虫効果が強いのが特徴です。

品種名学名・別名特徴
ペニーロイヤルミントMentha pulegiumグランドカバー向き。強い防虫効果
クリーピングペニーロイヤルM. pulegium ‘Cunningham Mint’匍匐(ほふく)性品種

防虫効果が強い反面、口に入れる用途には向かないので、そこだけ注意。観賞・グランドカバー用と割り切るのがいいです。

⑨その他(ミントっぽいけど実は別物も)

最後に、系統に収まらない個性派と、「ミントを名乗ってるけど実は別の植物」たちを。

品種名学名・別名特徴
コルシカンミントMentha requienii極小葉・匍匐性。非常に繊細
ベトナムミントPersicaria odorata※タデ科。ミントとは別属
キャットミントNepeta cataria※イヌハッカ属。ミントの仲間ではない

ベトナムミントとキャットミントは、名前に「ミント」が付いてますが植物としては別物。キャットミントはいわゆる猫が喜ぶマタタビ的なやつ(正確には違いますが)。名前に惑わされないようにしましょう。これも一種の別名トラップ。

【保存版】同じ品種・別名まとめ表

最後に「これとこれは同じ」を一覧にしておきます。買うときの参考にどうぞ。

別名グループ学名
モヒートミント=キューバミント=イエルバブエナM. nemorosa
オレンジミント=ベルガモットミント=オーデコロンミント=レモンミント(一部)M. × piperita f. citrata
アップルミント=ウーリーミント=ラウンドリーフミントM. suaveolens
パイナップルミント=斑入りアップルミントM. suaveolens ‘Variegata’
和ハッカ=ジャパニーズミント=ハッカM. canadensis
コーンミント=フィールドミントM. arvensis
グリーンミント=スペアミントM. spicata

まとめ

こうして並べてみると、ミントの世界は「香りの多様さ」と「名前のカオスさ」が両輪で回っているのがよくわかります。同じ品種を別の名前で2回育てても、まあそういうこともあります。

これからミントを買う人は、迷ったら学名(特に「×」や種小名)をチェックすると、ダブり買いを防げます。私みたいに2年越しの再会を果たさずに済みます。とりあえず私は、今あるキューバミント改めモヒートミントで、ちゃんとモヒートを作ろうと思います。

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